ちょっと、俺

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『すぐ死ぬんだから』

移動時間が多いので本を読むようにしている、飛行機の切符をしおりにしている。

内館牧子さんの書いた『すぐ死ぬんだから』という話を読んだ。

大変に元気な派手なばあちゃんの話だ。あらすじとか要約は苦手なので控えるとして「派手なばあちゃんは元気」というのに妙に納得する事例が身近にあったので記しておきたい。

妻の母(73)は大変に派手だ。3年前に来日したときに部屋着は1着しか持ってこなかったくせに、お出かけ用のおしゃれ着は何着も持ってきて、娘の保育園のお迎えにド派手な格好でついてくるような人だ。園長先生から「派手なおばあちゃんですね」と言われるほど、派手だ。

爪をいつもピカピカに塗り、足の爪も綺麗に塗り、指輪もいくつもつけて、下着が透けちゃうようなシースルーの服だってきちゃう。ラクダ色の服を着ているのなんて一度も見たことがない、ピンク、緑、紫とか、濃い色の服を好んできている。派手だ。

妻の母よりも俺の両親の方が十くらい若いんだけれど、服装が地味だ。ラクダ色の服ばかり着ている、地味だ。

単純な印象の差なのだけれど、妻の母の方が元気だ。自分がコロナウイルスにかかって免疫がついたのでラッキーとばかりにあちこちに旅行に行きまくった。どのタイミングでワクチンを打てば日本に来ることができるのか考えて、ワクチン接種のタイミングと来日の計画を練っている。

俺の両親は、妻の母よりも年齢的には若いのだけれど、「ワクチンはなんか怖い」ということで父はワクチン未接種で、母親はワクチンを接種したものの父への影響を考慮して出歩くのを避けている。

年齢的な問題ではなくて、心の問題で妻の母の方がずいぶん若いと、コロナウイルス が始まってからは特に強く感じるようになった。

という身近な話。

妻の母は部屋着を1着しか持ってこなかったけれど、臭くなってもずっときているので、頭にきた俺がユニクロで500円のTシャツと500円の半ズボンを何着か買ってプレゼントした。もちろん派手目のやつだ。

終わり