妻の母(73/外国在住の外人)と、俺の父親(63/日本在住の日本人)の話。
妻の母の話
妻の母は4月頃にコロナウイルスにかかったものの、症状も軽く自宅療養で完治。完治後は「免疫がある」ということで国内の島に旅行に行ったり、あちこち遊びに行っていた。国の制度で罹患して半年以内の人か、ワクチンを打って半年以内の人は行動制限が解除されるらしい。
俺が家を買った話を7月頃にしたところ、新しい家を見たいのと、孫に会いたいので、いつ頃ワクチンを打てば自分は日本に来れるのかというのをいろいろ考えるようになったそうだ。まだまだ元気でバイタリティの塊のようなばあちゃんである。
コロナウイルスの騒動が始まる前までは、1年に1回くらいは1ヶ月くらい日本に遊びにきていて通算の来日も5回は超えていて、一通りの観光地は見て回っている。多い時では1年に2回もきた時がある。
早いところワクチンパスポートのようなシステムを導入してもらい、国際的な往来を復活させて欲しいとも思っている。70半ばの妻の母には、20時間くらいかけて来日できるだけの体力も時間もあまり残されていない。
多分、本人もそれは自覚していると思う。
俺の父の話
陰謀論とかを信じているわけではないのだろうけれど、ワクチンは打たないらしい。説得を試みるほど頑固になって絶対にワクチンは打たないと思うので、もはや説得すらしていない。
母はさっさと打った。
ワクチンは打たないんだけれどあちこちに結構出歩いているようなので「病院に担ぎ込まれてから後悔している人」と同じようなパターンを歩んでいる。そういうのも伝えないし、説得もしないと決めている。
せっかく買った家に父を招くことはできないし、孫に会うこともできない。本人が気にしないと言っても、子供が媒介する可能性はやっぱり高くて、その負い目を自分の子供に一生負わせたいと俺が思っていない。
60半ばの父も、妻の母と同じように、そこまでの時間と体力はもう残されていない。
動機付けのうまさとバイタリティ
妻の母は自分の行動を起こすための動機づけがうまいと、毎度の事ながら感心する。ワクチンも、来日することも、どちらに対しても非常に前向きで「孫に久しぶりに会いたい」と「娘の新居を見たい」というモチベーションを上手く維持して行動に移している。日本に来てほとんど役に立たないで、むしろ足を引っ張っているという話は置いておこう。
来年の2月くらいに日本に来る気満々である。
相変わらずバイタリティすげぇと思うし、これで俺の父よりも年上なのも信じられない。
父にもできるだけワクチンを打ってもらいたいと思っているんだが「孫に会う」と「息子の新居に遊びにいく」では動機付けとして少し弱いようである。どこかで気の持ちようが変わって、ワクチンを打ってほしいと俺は思っている。
終わり