会社で新人を教育している。
多分子供が生まれる前の私だったら、毎日怒鳴りつけていたと思うんだけれど、子供が生まれて少しだけ変わったのか、人を怒鳴ったりしないようにしている。
「どんなにできの悪い人でも、誰かの子供」というのが、なんかわかった。
入ってきた新人は学校教育の段階でなんか間違えていると思うようなできの悪さだ。
大卒で入っているんだけれど、何も知らない。
- ニューヨークの場所が分からない
- メキシコの公用語を知らない
- カナダの公用語も知らない
- UKが何の略か知らない
- EUの通貨を知らない
- ボーイングもエアバスも知らない(名前さえ知らない)
- GMがどこの国の会社か知らない
英語を筆頭とした国際的な何とかには一切興味がないようだし、自動車や飛行機などの乗り物にも一切興味がないらしく、何も知らない。
多分、子供が生まれる前なら、「そんなのも知らねぇのか!」と怒鳴りつけていたと思う。けれど「彼も誰かの子供」というのが分かって、怒鳴らなくなった。自分の子の出来が少しくらい悪くても、会社の人には気長に育ててもらいたいし、誰かに自分の子供が怒鳴られていると考えるのは、なんだかいやだ。
だから、一個ずつ丁寧に指導しているし、同じことを何回間違えても、絶対に怒鳴ったりしないし、できなくても絶対に怒鳴らないで、すげぇ気長に育てている。
2歳になる私の娘よりは話が分かるので、まだ助かっているのかもしれない。
子育てをしていなかったら、多分怒鳴りつけて彼をつぶしていたかもしれない。
おしまい