ちょっと、俺

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世直しYoutuberへのモヤモヤ

私人逮捕の権利を使って主に盗撮犯を捕まえている世直しYoutuberに対してモヤモヤした感情を持っている。一言目には「やりすぎ」というのが出てくる。他にも色々思うところがあるので、備忘録も兼ねて考えをなんとなくまとめておきたい。

やりすぎ

一番モヤモヤしているところはここだと思う。首投げからの寝技に引き摺り込んで羽交締め、場所も階段の側とかお店の中とか路上で危ない。なんか間違って階段から落ちたり、商品が降ってきたりして、大怪我や死亡事故なんかにつながることとか何も考えてないのかな。

「そこまで痛めつけないでもいいじゃん」というのが単純な感想なのと、単独で行動しているからそこまで痛めつける必要があるんじゃないかと邪推。同じようなケースに警官は複数で対処しているし「警察です」の一言で観念する人も多いから無駄な乱闘なんかが発生しないと思っている。

警備員とか店員や駅員と話をつけないで、いきなり店内や駅構内で乱闘を起こされても、ただただ迷惑だと思う。

なぜか一対一

ちょっと腕っ節の強いお兄さん1対犯人1で痛めつけて取り押さえるという構図をよく見る。警察官の職務質問でも警察2対犯人1で相手が多少抵抗しても頑なに1対1を貫いている。相手が非武装、単独犯とは限らないので、カメラマンもいるとはいえ安全のためにも複数対1に持ち込むのが定石かと思う。

警察もケースによっては応援を呼んで複数に持ち込むようにしているので、自分の腕っ節を過信することなく複数で動くのが良いと俺は思っている。

県警の協力というが

県警の協力というが、時々活動しているエリアが県警ではない警視庁とか府警のエリアなのも、おかしいと思っている。県警というが何県警なのかもはっきりしないので、本当に県警が協力しているのか、県警があんな暴力を容認しているのか、俺は心底疑問。

私人逮捕後に取り調べの真似事のようなこともしているけれど、それも私人ではできない越権行為に見えるし、なんなら脅迫して自白を強要していると見られてもなんの不思議もない。

私人逮捕以外にも

詐欺や金銭トラブル、マルチ商法、虐待、不祥事、窃盗等の相談に応じるとプロフィールに書いてある。俺だったら弁護士とか消費生活センター、警察に相談すると思うし、こういう仕事に開業届が必要かどうかわからないけど、昔のヤクザが生業にしていたのってこういう仕事だよなと思う。少なくとも、自警団系Youtuberに頼むくらいなら、まずは弁護士に相談したい。

その後借金回収の動画をチラッと見てみたが、脅迫や恫喝を繰り返しているだけだったので、借金の返済や個人情報の取り扱いは国から認められた士業の人しかできないのか、その理由がよくわかった。

同じことを国家権力の御旗のもとにやって許せるのか

もしも同じことを国家権力の元に属している人(警官、自衛艦、裁判官、消防官等)が公務の中でやった時に手放しで賛同できるのなら彼の活動は間違っていないと思うんだが、「やりすぎ」という感情を一部の人からもたれているのなら、それは間違った行為なんだと思う。

借金の回収や揉め事の解決も同じで、士業として開業している人が同じような形で揉め事を解決しているのを見て「さすがです」と言えるのなら認めていいんだろうけれど、チラッと動画を見た感じではパワハラ上司に無理やり「はい」と言わされる会社の部下みたいな構図で揉め事を解決しているので、恫喝や脅迫の類とあんまり変わらないというのが俺の正直な感想。やり方が昭和のヤクザと何も変わらない。

いつか取り返しのつかないことになると思う

一番怖い人間の感情は正義というのは割と有名な話だと思うんだけれど、すでに正義を拗らせ始めていて、越権行為ややってはいけない一線を超えていると感じている。そのうち何かの事故で命を落とすか、報復を受けるかで、取り返しのつかないことになると思っている。

取り返しのつかない何かが起こった時に「県警の皆様のもとに設立されたチャンネル」という警察の後ろ盾があるかのような話が本当なら、何県警の誰が責任を取るの?本当に警察が協力しているのなら、そこは包み隠さず、何県警の誰が協力しているのか、はっきりさせた方がいいと思う。俺は協力している自治体に遊びに行くのやめるし、なんなら警察にマジでクレームを入れたいと思っている。

最後にやり込められるのは弱者

私人逮捕の権利を行使しているのは主に盗撮や痴漢に対してだけれど、この前は「駅で3時間以上徘徊している人」を勝手に迷惑防止条例を適用して交番に連行しているのも見て「やりすぎ」以外の感想が出てこなかった(違法行為)。

世直しYoutuberのSNSのコメント欄には、

「応援してます!」

「警察や鉄道会社が何もしないからこういう人が必要!」

「反対しているのは大体男!」

「やらない善よりやる偽善!」

と、こんな感想がSNSにぶら下がっている。

支持して応援しているのは女さんなんだろうけれど、いつ自分がこういう人たちのターゲットになるのかなんていうのは誰もわからないし、やり込めるのなら社会的にも体力的にも弱い人をやりこめる方が絶対に簡単なので、こういう活動に賛同している女さんが言いがかりをつけられて被害者になる可能性だって十分にあるのを心の片隅にはおいておいた方がいいと俺は思っている。

多くの男性は痴漢も盗撮もしないし、背後から付き纏うようなこともしないと俺は勝手に思っている。町で美人を見かけたら二度見するくらいが関の山だけれど、そういうのにでさえ言いがかりをつけられることになるかもしれない。

自分にとって都合のいいことをしてくれるというだけの理由で応援をし続けていると、いつか別な勢力が出てきた時とかに、応援していた自分が痛い目を見るかもしれないんである。法律とかルールの多くは、強者を増長させるものではなくて、弱者を守るために存在しているというのは、ネット私刑を見ていて強く認識しだいだ。

終わり