『働かないふたり』というニートをテーマにした漫画があるんですが、この漫画が大変面白いので紹介したいと思います。Web漫画なので、最新話とその他何話かはWebで読むことができます。
毎週金曜日に更新されて、最新話がアップされています。
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初期は少し鬱屈した感じのある漫画だったんですが、登場人物や交友関係が広がっていくにしたがって鬱屈した感じが消えていき、働いている人、働いていない人、年金生活の人、主婦、近所の人等、登場人物が少しずつ増えていき、それに従って漫画の雰囲気も明るく変わっていっています。
登場人物
兄:石井守
友達も多く、運動神経もよく、社交性もある、妹曰くニート界のエリート(エニート)。趣味は読書。妹の春子には非常に甘く、優しい。父曰く「何か考えがあってニートをしているのだろう」ということ。確かに漫画を読んでいても、何か考えがあってニートをしていると感じてしまうときがある。
妹:石井春子
対人恐怖症で非常に怖がりな性格だが優しいので少し変わっていて魅力的な友達がたくさん集まってくる。好きな飲み物は牛乳、家事は全般的に苦手なようで、夜中にお腹がすくと兄に何かを作ってもらっている。
主人公はこの二人で、両親やご近所さん、二人の友達とほのぼのした日常を送っていく漫画。登場人物も一人一人魅力的だけれど、全員を紹介できないので二人だけ紹介。
瀬野ユキちゃん
春子の友人で、武闘派のヤンキー。高校入学早々先輩をぼこぼこにする。口下手で内気、弱気なところもあるのだけれど、道理から外れたことや友達を傷つけられるのを極端に嫌う。かわいくなりたいとか、おしゃれになりたいと思っているのだけれど、服屋に入れない。
コミックス7巻のおまけ漫画で、春子が守に頼んでユキちゃんのために大きなお弁当を作ってもらう話が好き。
ユキちゃんの一家はマジでへんちくりん。
父:瀬野大十郎/無職
母:看護師(顔に傷がある)
姉:ユキちゃんよりは小さいが、危険が迫ると武器を使用。守に気がある?過去に母の顔の傷が原因でいじめられたことが原因で、強くなろうと決意する。
じいちゃん:凄腕の整体師
この漫画の登場人物で、ユキちゃんとその一家が一番好き。
丸山翼
スケベでアホな社会人だけれど、憎めない性格で誰からも愛されているけれど、彼女はいない。3人兄弟の真ん中。挨拶代わりに人の股間を触り、友人たちからも股間を触られている。休日や連休には石井家に入り浸っている。
春子の友達の智春君は丸山のことが好き?
こんなみんなの日常をほのぼのと描いている漫画です。
感想
初期に比べて登場人物も増えて、おもしろくなってきました。一巻に比べて作者の絵がめちゃくちゃうまくなっているのと、話し全体が明るくなっています。話の中には働いている人もいるし、働いていない人もいるし、年金の人、子供、ばあちゃん、主婦、巨乳、外人、小説家志望など色々な人がいます。それぞれの人がいないと成立しないし、たった2ページか3ページの中で色々な登場人物の特徴を際立たせて話を完結させる力は、卓越していると思います。
何か変わったことがある漫画でもなく、本当に日常を書いているだけの漫画なんですが、日常の描き方や人間関係の描き方が非常にうまいし、時にはうまいこと風刺を入れてきたり、考えさせるようなセリフを入れてきたりと、ただの日常を描いているだけなのに発見や驚きが多い漫画でもあります。
毎週金曜日の更新が本当に楽しみです。
何話か紹介!
それでは秀逸な話をいくつか紹介したいと思います。
Webなんで誰でも読めます。僕は、Webで何話か読んで一気に大人買いしましたけどね。
第88回
春子のこういう優しいところが好き。
第130回
ユキちゃんのお父さんのあほっぷりがたまらない。
第138回
ユキちゃんのじいちゃん登場!
第153回
この話は秀逸なので、ページをコピー。
『働かないふたり』 吉田覚
20歳過ぎてるだろう子供二人が、お父さんが風邪で仕事を休んで家にいるというだけでここまで喜んでもらえるのも羨ましい。子供は働いていないけれど、子供との関係は間違えてないような気がする。
お父さんは部長さんなんで、会社の中ではかなり上の方の立場にいる人だと思います。その人が「風邪で休む」ことで部下が休みやすくなる、逆に休まなければみんな休みにくくなる、ということを指摘している守の着眼点の鋭さはさすがです。
「責任感」をどのようにとらえるかの違いだと思いますが、確かに「休む」というのも責任感の表し方の一つだと思います。
第155回
守がコミケで同人誌を買い、自分のブログに買った本のレビューを載せます。その辺の喜びの表し方とかが、本当に秀逸。
第165回
ユキちゃんのお父さんのあほさ加減がたまらない。
吹き出すとよくないんで、電車の中では読まないでね。特に第165回は、私は電車の中で読んで笑いが止まらなくなって、電車を降りようかどうか真剣に悩んだほどでした。
それじゃぁ、みんな、またねぇ~