前の職場は財布の紐がかなりゆるく、無駄金を使ってもほとんど怒られることがありませんでした。
- 同僚と焼肉、キャバクラ、ラーメンとはしご酒をする週末の夜、もちろん経費です。はしご酒の移動に使うタクシー代ももちろん、経費です。
- 東京駅発で、小山、熊谷ももちろん新幹線で行きます(熊谷と小山は在来線の方が早い場合がある)。
- 「時間がない」「忙しい」を理由に、もちろん多少近いところなら電車なんて乗らずにタクシーで行きます。
- 送別会や歓迎会の後にキャバクラやバーへ飲みに行くのも、もちろん経費です。
- 部署によっては忘新年会ももちろん経費です。
- 取引先が自動車会社という性質もあったんですが、新幹線+レンタカーのコンビネーションも宇都宮くらいでも当たり前のように認められています。
- 飲み会の会場が銀座で、銀座までの移動ももちろんタクシーです。
- 内定を出した新人(中途)と懇親会という名目で飲みに行き、二次会のキャバクラまで会社が出します。
- 路線バスなんて乗らずに、迷わずタクシーです。
- 残業は基本的に青天井で、月の残業が100時間を超えても何も言われないし、残業代は全額支給されます。
- 人によっては毎月残業80時間申請して、年収を200万円くらい吊り上げている人もいました。
- なんなら深夜残業時の帰宅に使ったタクシー代でさえ、もちろん経費です。
- 携帯電話の機種などは全員バラバラ、なんならキャリアもバラバラで費用も予算もあったもんではありません。
- パソコンも全員バラバラでリースとかの契約ではなく、全てIT担当者がビックカメラで購入してくるものでした。IT担当者のビックカメラのポイントは相当溜まっていたと想像できます。
- PCも社内ではマックとWindowsが混在していました。
- サービス部門もあったんですが「工具箱」というものは支給されず、必要な工具は全員がそれぞれ経費で買うという自由っぷりです。
少し落ち着いて考えると経費を湯水のように使っているものすごい考えかたです。バブルの時に潰れた会社の一部門が独立して設立された会社なんですが、金の使い方はマジでバブリーでした。経費をガンガン使うというのもあったんですが、相応に激務で、ひどい時は毎日帰宅が24時を過ぎるなんていうのは当たり前でした。タクシーも「乗らざるを得ない」というのが正しいところで、マジで時間がありませんでした。
しかし、酒を飲むのに使う金はあったのに、かなりローテクで人に依存してる面が大きく、激務だったのにも相応の理由があるのではないかと、今ならなんとなく思います。湯水のように使う経費の一部を別なことに使っていれば、違う結果を獲得できたのかもしれません。
- クラウドの名刺管理システムなどは導入されていなくて、名刺や取引先は全て個人管理。
- データ管理などもまともにされていないため、全て個人任せ。会社のサーバーに入っているのは見積書の元データくらいで、その他のデータは担当者任せなので、その人が死んだ理退職したり、パソコンをなくしたら全ておしまい。
- 事務所の各人の机の面積も違えば、PCに入っているソフトも違うので、不公平感がものすごい。
- 出張の報告などもクラウドに入れるわけではなく、メールで必要な人に飛ばすというローテクぶり。
- 基本的にOJT以外の教育以外は存在しないので、外部セミナーやトレーニングなどで情報を持ってくるということがほとんどない。
すごく乱暴にまとめると、酒を飲みに行く金はあったのに仕事の効率化や情報の共有には全然金を使うことができずに、ITに追い越されていつのまにか浦島太郎になっていたんではないか?ということです。社員同士の飲み代だけで年間1,000万くらいは使っていたと思うので、その半分を効率化に回せば今は違う結果を得られていたかもしれません。
ということを、最近新しい会社に入って、色々なルールや車内のシステムが変わっていく中で感じています。新しく入った会社は名刺がクラウド管理されていて、出張の報告なども簡単にクラウドで共有できるようになっていて、それに年間数百万のお金を払っているんですが、効率が全然違うんですね。で、無駄金はあまり使っていません。
終わり