新卒で設備メーカーに入社して以来、2度ほど転職したけれど、現場に限りなく近い職種でずっと現場監督みたいなことが職務内容に含まれている、職種は営業なんですけどね。
1社目:熱処理の設備メーカー
2社目:米系の工作機械メーカー
3社目:ドイツ系の鉄道部品メーカー
こんな感じで10年で3社ほど職を点々としていて、行く場所は自動車会社の工場がメインだったのが、最近は鉄道の車両基地がメインになってきたくらいで、現場監督としてやることはあんまり変わらない。
1.施工前
- 時間通りに施工が完了するように、余裕を持った工程で調整する(早く終わっても怒る奴はいない)
- 業者やSVなどとの日程や待ち合わせの調整
- 引き取り品がある場合や事前に搬入が必要な場合の、受け渡し場所や日時の調整
- 現場へ車で入る場合の駐車場所の確認(特にトラック)
- 各種届出(火器使用、高所、重機使用など)
- 帳票類の作成(作業員名簿、KY、リスクアセスメント等)
- 設備の荷下ろし場所、搬入ルートの確認(特に工場稼働日は要注意)
- 場合によっては業者を集めて、搬入ルートや荷下ろし場所の確認(重機と扉の幅の関係等)
- 施工範囲の確認(電源施工、エア、水等の接続日程や分担)
- 加工対象ワークや工具、治具などの用意を依頼
こんな感じで、日程や施工範囲、分担を調整して搬入やその他施工の準備を行う。
2.施工時
施工は大体朝8時頃から。
- 早めについて必要な届出を完了させて、工事看板を掲示する
- 業者や自社のSVを集めて、施工内容の説明と安全ミーティング
- ミーティングが完了してから施工開始
- 設備の付属品や書類は全て付いているか確認
- 輸送中に傷が付いていないか確認
- 帳票類や施工関連の届出、表示などがきちんとされているかチェック
- 取引先の担当者が来たら挨拶、邪魔されないように世間話をして紛らわす
- クレーンやフォークリフトを使う場合は、人払いや交通の誘導
- トラック退避時の安全の確認、駐車場所の指示
- 適宜休憩や昼食などを促す(特に夏場)
- 設置組み立て完了後の確認(傷や忘れ物はないか)
3.施工後およびその他
- 要求仕様を満たしているか確認
- 満たしていない場合は有償/無償の協議
- 安全の仕様を満たしているか、取引先安全部門の検査
- 満たしていない場合、協議の上施工日程及び金の出所の調整
- 連続加工、連続使用をして問題ないかの確認
- 全て問題ない、もしくは残工事日程を立てて検修
4.現場監督をする上で大切なこと
- でかい声で聞き取りやすく話す
工場の中や施工現場はうるさいので、声が小さいと何も聞こえない。大声で話すのは基本の「き」。 - 余計な口出しや手出しはしない
業者もSVもプロなので「もっとこうすればいいのに」とか「この方がいいんじゃないか」と自分が見て思っても、安全上大きな問題がない限りは口出しも手出しもしない。プロの仕事なので、監督として信頼する。 - 言うべきことは言う
規定の保護具をつけていないときや高所や火器の掲示がないとき等、特に安全に関係することができていない場合は手を止めさせてきちんと指導する。年上とか経験年数とか、そう言うのは一切関係なく、でかい声で毅然とした態度で向き合う。 - 声に出して確認する
自分の職責上必要な施工後の確認や朝礼などは、基本大声で全て声に出して確認する。どんなに面倒くさくてもチェックシートなどは全て声に出して読み上げて確認する。 - 施工ミスによる取引先への謝罪や説明はまず自分がする
「なんで俺が」と思うかもしれないが、元請けの現場監督としての責任は全うする。どんな小さなミスでも誤魔化そうとしないで、取引先へ説明する。監督としての責任なので、失敗したことで業者やSVを攻めすぎない。 - 笑顔
笑顔のない職場は最低なので、まずは自分が笑顔になり、楽しく仕事をする。「またこの人と仕事したいな」と思わせるような現場監督を目指す。
最近転職して、やっぱり現場監督みたいな仕事をするんですが、どの会社でもやることは同じです。1番の基本は誰とでも笑顔で大きな声で話せることです、それができることがまずはスタートだと思います。
終わり