最近考えたことの備忘録的なこと
現職と限りなく職務内容の近い外資系の機械メーカーや日系の機械商社を狙って転職活動を行っている。受かったり落ちたり、内定に向けての話を始めたり、進捗はぼちぼちという感じだ。
どの会社の話を聞いても思うのは弊社の営業の業務範囲の広さと、労働量の多さだ。私は現在営業職としてとある外資系の機械メーカーに勤務しているのだが、よその会社と比べると、仕事の幅がものすごく広い。
機械営業を例にとると:
設備の営業→オーダー→進捗の管理や詳細な仕様の連絡→完成立ち合い→各種届出の作成→搬入立ち会い→試運転時のSVの面倒→トラブルシューティング→納入後の予備品の見積もり作成、手配、故障対応。
他社の営業は大体、赤太字の業務は営業の担当で、その他の業務については分業しているというのが一般的らしい、というのが最近分かった。青太字はプロジェクトマネジメント、緑太字はサービス、紫太字はアフターマーケットセールス、という感じで分業しているところが多いというのが、最近他社の面接を受けて知ったことである。
複数の人が分業するべき業務を一人で行っているので、昼間に客先の工場(大体北関東の田舎)へ行って拾ってきた不具合や部品の引き合いを全て夜中に帰社後に対処することになる。
20時頃に帰社してきて、不具合のレポート、部品の見積もり依頼、見積もり作成、その他設備に関するレポートを入れるとかいうことをやっているので、帰宅は25時とか26時とか、ふざけた時間になるのである。翌朝は翌朝でまたまた出張なので、その日の問題はその日に片付けないといけない。
分業を進めるような提案は何度か会社にはしたんだが「お前のやりたくない仕事を人に押し付けようとしているだけだろ!」というのが会社からのコメントだったので幻滅した思い出がある。ちなみに、事業規模がかなり近い外資系企業でもかなり分業が進んでいるので、やってできないことはないと思っている。
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分業を進めるとなった時に障害になるのは、どうやってコミュニケーションコストを下げて分業を円滑に回すのかということで、せっかく分業を進めて業務量や責任の範囲を調整したところで、どこかのフェーズにコミュニケーションコストの高い人がいると、一気に組織の仕事の流れが滞ってしまう。
コミュニケーションコストの高い人って例えばこんな人
- とにかく他人には攻撃的な態度をとりたい人
- 話し方や言葉遣いがとにかく乱暴な人
- 話の内容よりも言葉尻や文体などをとにかく気にしてつついてくる人
- 意味のない上下関係にこだわり、部署に関係なく後輩にはとにかくきつく当たる人
- 「俺は誰よりも働いている!」意識が高い人
- 思い通りにいかないとすぐに怒鳴ったりする人
- とにかく不機嫌をまき散らしたい人
- 感情の制御ができない人
- 完璧以外認めない人
- 威厳やプライドを大切にする人
こういう人達がどこかのフェーズにいると、その人へ何かを依頼したい時や確認をしたいときにいちいち余計な手間がかかったり、その人を避けたりしてしまい、無駄な手間やコストをかけたり、進捗に遅れが出たりしまうようになってしまう。そうなると、せっかく労働時間の短縮や効率アップのために分業を進めたりしても水の泡である。
コミュニケーションコストの高いポイントを見つけ出して、どうやって改善していくのかとか、どうやって組織内のコミュニケーションコストを下げるのかというのは、分業を進めるうえでは大きな課題の一つだよなと、最近そんなことを思った。
コミュニケーションを管理するのは大切なマネジメントの仕事や技量であると思う。
ちなみに、どんなに仕事ができる人でも、コミュニケーションコストの高い人は組織に不要だと、私は思っています。
10年後くらいに自分がだれかを教育したりマネージするときのための備忘録として書いて、終わり