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英語のうまい人

外国語上達法 (岩波新書 黄版 329)

 

学校では教えてくれない英語②

 

自分が英語に触れるようになって20年くらいたつけれど、未だに「非ネイティブとコミュニケーションをとるのがうまい人」とは数えるくらいしか会ったことがない。

 

一番うまかった人は私の勤めている会社の副社長だった人(英国人)で、まるで日本語で話していると錯覚するくらい英語がうまかった。

 

その人はだいぶ前に引退した。

 

***

 

勘違いしている人は「でかい声でゆっくり話せば何とかなる」と思っているようだけれど、でかい声でゆっくり話しても内容が支離滅裂なら全然理解できないし、難しい表現や婉曲的な表現ばかり使っていれば理解するのは難しい。

 

  • 誰にでもわかりやすい平易な表現を使うことができるか
  • 自分が内容をしっかり理解して、わかりやすくものを伝えることができるか
  • 婉曲や比喩を多用せずに、容易に理解できる表現を使うことができるか
  • 難しい単語を多用せず、誰にでもわかる単語を使って話せるか
  • 我々の話をきちんと聞いて、理解しようとしてくれるか

 

本人の経験や教養によるところもあるのだろうけれど、こういうことをわかっていて、できている人と話す機会というのは、英語に限らずすごく稀だ、日本語でもすごく稀だ。

 

外国人と英語で話すのが得意なネイティブというのは一定数存在する。我々日本人は所詮非ネイティブなので、英語を運用するときに訪れる限界は、ネイティブに比べると低い。

 

そんな時に力になってくれるのは、非ネイティブとコミュニケーションをとるのがうまい人で、多くの場合そういう人を媒介してコミュニケーションを取った方がうまいこと物が進んでいく。

 

無理して全部自分でやらないでよくて、人に頼れるところは人に頼るべきだ。

 

同じことが日本語にも当てはまって、人と人の間に入って折衝をするのがうまい人とか、非ネイティブとコミュニケーションをとるのがうまい日本人というのも一定数存在する。

 

学校では教えてもらえなかったのだけれど、英語や日本語を使ってのコミュニケーションのやり方も色々あるのだ。

 

そういう私はいつも適当で支離滅裂なことばかり言っているけどね。

 

おしまい

 

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