私は営業の仕事をしている。
トラブルも起きるし、競合もいるし、気難しい担当者もいるし、支払いを渋る会社もある。受注もすれば失注もするし、競合に競り負けることもある。成功の体験もあれば失敗の体験もある。いろんな経験をする。
何回か成功の体験を繰り返していると、自分なりの必勝パターンが出来上がる日が来る。対人的な仕事なので100%の必勝パターンは存在しないけれど、流れが急に見えてきて「あ、こうやれば、こうなって、多分受注だ」と思う案件が年に何度かある。多少の軌道修正はあるにしても、そういう案件は確実に受注できる。
失敗の経験から学ぶこともたくさんあるけれど、やっぱり成功の経験から学ぶことの方が多いと思うし、成功の経験からしか学べないこともある。必勝パターンの構築なんかは勝たないと絶対に学ぶことができない。
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必勝パターンや得意技も研究されてそのうち逆転される日が来るし、通用しなくなる日もやってくる。その時に過去の武勇伝として自分の必勝パターンを若者に強要せず、それぞれの必勝パターンを持ち寄ってより強いパターンを構築したり、組織としての経験を上書きしていくことで、より強固な組織が作られんじゃないかなと、そんなことを思う。それが組織の強さでもあるし、若者を入れたり、中途採用者を入れたりするメリットでもあると思う。
終わり