ちょっと、俺

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日常のちょっとしたこと

『柔道部物語』という漫画について ①

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こんにちは。

 

中学校1年生から高校2年生まで柔道部でした。何とか黒帯(初段)にはなったものの、全然強くありませんでした。

 

『柔道部物語』という柔道部員だったんなら誰でも知っている漫画があります。ちょっとその漫画の紹介というか、その漫画の魅力についてです。

 

 

柔道部物語(4) (ヤングマガジンコミックス)

 

あらすじ

岬商業に入学した三五十五は高校でも吹奏楽部に入ろうと思っていたが、なぜか見学に行った柔道部の先輩に騙されて柔道部に入部することに決める。ここから天才三五の成長と快進撃、挫折を巧みに描く漫画。

 

典型的なスポコン漫画ではなく「部活漫画」の金字塔である。

 

作者

作者は小林まこと新潟県出身で本人も柔道をやっていたらしい。代表作は、『1・2の三四郎』とそのシリーズ及び『柔道部物語』。

 

詳しくは小林まこと - Wikipedia

 

抜群の画力と描写

本人に経験があるからだと思うのですが、組技系の絵が非常にうまいです。三五の得意技の背負い投げの描写なんかは、生き生きと巧みに描かれています。

 

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『柔道部物語』 小林まこと

 

例えば6巻で三五が初期のライバルである樋口を下すシーンなんですが、三五が背負い投げで樋口を腰に乗せてから一回転させている様子がたった一ページの描写で見事に描かれています。このシーンを見ただけで、次のページは一本としか思えないくらいきれいな背負い投げです(実際一本勝ちします)。

 

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『柔道部物語』 小林まこと

もう一つ紹介します。4巻の地区大会で三五が何でもない相手に一本勝ちするシーンなんですが、ここで副審が椅子を持って非難します。こういう描写って、経験者ではないとなかなかできないと思います。

 

こういう、経験者ならではの描写や、技の描写のうまさはこの漫画の魅力の一つです。

 

経験者なら理解できる合宿

さすがに「セッキョー」のような理不尽なしごきは僕の所属している部活にはありませんでしたが、2巻でみんなで合宿に行った時のような話はよくあります。

 

僕が中学生時代に所属していた柔道部も練習は相当きつかったのですが、よその学校には本当に鬼のような先生がいます。その鬼のような先生が合宿や合同練習を理由に、さらにきつい練習を強いてきます。

 

本当に吐いてるやつとかいるし、けが人とかも出るし、疲れすぎて寝れないし、食えないし、漫画というフィクションではなくリアルの合宿が描かれています。

 

三五十五の成長

高校から柔道を始めた三五は、五十嵐監督や先輩に鍛えられ、ライバルと切磋琢磨し、どんどん成長します。多くの柔道少年や柔道少女が考えるサクセスストーリーを三五は作り上げていきます。

 

三五は最初から強いわけではなかったし、勝ってばかりではなくて負けるし、挫折もします。それを乗り越えて、成功を築いていく全体のストーリーは本当に魅力的です。

 

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『柔道部物語』 小林まこと

 

五十嵐監督という個性派監督

柔道6段で元オリンピック候補選手(大本命)という、県下では無敵クラスの先生です。その経験をもとに三五たち岬商業柔道部を最強のチームへと育て上げていきます。

 

この監督の練習方法や発言の一つ一つがぶっ飛んでいて、おもしろいんですが、的を得ているのもまた事実だと思います。それと、天才で根性なしというのも、また好感が持てるところです。

 

それでは、五十嵐監督の指導方法や発言を見てみましょう。

 

1.「笑う門には福来る」

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『柔道部物語』小林まこと

 

なんと、寝ないで考えた練習方法が「笑う」ことである。しかし、この五十嵐監督の練習方法、最近では効果が証明されていて、実施しているアスリートなども多いそうです。難しい顔で集中するだけではなく、笑ってリラックスすることも大切ということです。

 

2.「みんな!!オレをめざせぇ!!」

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『柔道部物語』 小林まこと

 高校2年でインターハイ団体と個人の2冠という偉業を過去に成し遂げた五十嵐監督。インターハイ一回戦を突破した部員たちへ飛ばした檄が「みんな!!オレをめざせぇ!」という信じられないものです。

 

この後五十嵐監督の先輩が現れ過去の五十嵐監督のサボり話をされてしまい、気まずくなった監督は雲隠れをします。そういう、一流の柔道家なのに人間臭いところが好き。

 

3.「柔道が得意だった」

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『柔道部物語』 小林まこと

 

先日の合宿では腹筋も腕立ても何もできなくなるほどなまっていたのですが、部員の中で一番強い鷲尾は一切歯が立たず五十嵐監督にコテンパンにされます。その後の五十嵐監督の発言が、的を得ているし、逆にぶっ飛んでもいます。

 

「腹筋や腕立ては現役時代から得意じゃなかった。柔道が得意だった。」

 

「練習しなきゃ強くなれないけど、練習を競い合っているわけではない。」

 

「他人がどうやったら強くなるかなんて知るわけねぇだろ。」

 

指導者として「他人がどうやったら強くなるかなんて知らねぇ」という発言はどうかと思いますが、「練習を競い合っているわけじゃない」とかは的を得ている発言です。自分勝手でいい加減な指導者ですが、技は本物です。ここから五十嵐監督との乱取りで部員はどんどん力をつけていきます。

 

4.俺ってストロングだぜ!

 

あまりにも有名な指導方法です。

 

自信をつけるのに、「いちばんてっとり早いのはてめえでかってに思い込むことだ!!」

 

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『柔道部物語』 小林まこと

 

その結果の指導方法が、これ

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『柔道部物語』 小林まこと

 

僕は正しい指導方法だと思います。思い込みの力は偉大です。しかし、これを練習の一環に取り入れてみんなで「俺って天才だ」とか「俺ってストロングだぜぇ!」なんていう指導方法は前代未聞です。

 

この五十嵐監督の指導方法だけで本が一冊かけそうなくらい、素晴らしい指導方法であり、素晴らしい指導者であると思います。これも、柔道6段、元オリンピック候補という実績のなせる業というのもあるのかもしれません。

 

五十嵐監督の話で長くなったので、今回はこの辺で。

 

次回は魅力的なライバルたちについて。

 

おしまい

柔道部物語 全7巻 完結コミックセット(講談社漫画文庫)

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